POWERED ELEGANCE
【 POWERED ELLEGANCE 】
手触りの異なる黒のレザー、手縫いやバックルのディテール、ボリュームのあるソール。
無機質な手触りの素材が手仕事によって結び付けられたとき、素材が本来持つ有機的な力強さが浮かび上がる。
相反する要素の狭間で「力強くあろうとする様」に着目したコレクションです。
今季のテーマは「POWERED ELEGANCE」
力強いエレガンスと銘打って、“あの頃のエレガンス”の復権を願うような、美しい様をより力強く主張したいと思いました。
折に触れて言っているのですが、日本の革靴も90’初頭バブルまでが技術的にもデザイン的にも意欲的な時代でした。
(Re-luxはかなりその時代の靴を意識していました。)
バブルまでは設備投資も人的投資もあった時代。
その後、特にレディースの大手メーカーは海外に製造拠点を作り空洞化していく時代。
そして氷河期世代と手仕事=手製靴がマッチして靴業界に若手が戻ってきた時代が00’。
90’頃の百貨店の紳士物や婦人物の革製品も、細部が良い。
見た目を時代にフィットさせられたらというのは当然あるが、あれから30余年、職人たちの高齢化/少子化による若手の不在。
その細部を作ることが年々難しくなっている昨今、やはりそこにこだわって作りたいよねとここ1年ほど再認識しています。
声高ではないが、力強く。
24SSまでの5年間は、「より静かに」という意識があったんですが、そこはひとつまとめられたなという意識もあって、24AWは「力強く」です。
PowerfulとまではいかないしEmpowermentでもなく単に私的に力強く。