Note

ミニアルバムを作るような気持ちで

webをリニューアルと同時に準備を進めていたのが、ブランドのカタログのようなものを作ろうという話。

ファッションブランドであれば毎シーズン手の込んだルックを作るのが当然。
もちろん、靴/小物/ジュエリーの分野でも基本的にはやっている。

そんな姿を傍目に見て、実はやりたいんですけどねと言い続けてきたこの3年間。

昨年4月の緊急事態宣言の頃、企画をいただいていたイベントが当然吹っ飛び、「こりゃ今年はダメだな〜」ということがわかってきた頃には、「次の21SS(8月末の展示会)は新型を出すのをやめよう」と思い切り、「そのかわり今あるラインナップの魅力をきちんと伝えるものを作ろう」「今こそ後回しにしてたあれやこれやに手をつけよう」と至極真面目な決意をした。

とはいえ、僕はグラフィックデザインや写真やウェブデザインなどは一切できない。
し、そういう分野の知り合いももともと多くない。

限られた知り合いを辿ってほぼ初対面の浅見さんに全てを委ねることにした。

彼の仕事は「編集者」

編集者という仕事を “バクマン”や”民生ボーイ”でしか知らないので、その仕事を「漫画を書かせること」だと思っていた僕は、約半年をかけてその仕事に驚かされることになる。
僕が覗いている仕事などほんの一部に過ぎないのだが、そのお陰で今このホームページは存在している。

なにが言いたいかというと全ては彼のおかげで物事は動き出し、無事に皆様の目に触れるようになったということ。
↑上の写真で落ち葉を払っているのが浅見さん。彼は落ち葉も片付けてみせる。

彼との打ち合わせはいつも新宿の珈琲西武。
グラフィックデザインは浅見さんと同じくデザインスタジオwellでも活動している村尾さんに。

浅見さんと村尾さんに共通するキャラクターは”愛嬌”だと思っていて、多面的な活動をしている2人にとってはもちろんほんの一部分でしかないのだが、Post Productionというブランドを表現する上で欠かしたくない要素である”愛嬌”を、自然と汲み取ってもらえることができて本当によかったと思ってる。

そして撮影やWebデザインについても僕の希望を尊重してもらいつつ人を集めてもらいました。

撮影の様子は写真で

続)カタログを作ろう

発案当初から決めていた「今あるラインナップをきちんと伝える」=「ちゃんとした自己紹介を作る」という目的から、以前のサイトに掲載していたProduction Note=ブログの内容を再編集し、写真と共に文章を載せようということはすぐに決まった。

ただ、これが難航。

書き手である僕の雑文を、浅見さんがなだらかに整理していく。書きたいことを書いているだけの僕と、読み手のことを考えて文章を整理する浅見さんas編集者のバクマン並みの闘いが始まってしまった。

“編集”のプロセスを全く理解していない僕とのやりとりに辟易したと思う。
例えるならば、可能な限りの風情を残しながらまちづくりを進めるデベロッパーに対して「ネズミが這い回る横丁にこそ文化があったのだ」などと叫ぶ酔っぱらいのようなもの。そうして僕はまたここ=noteに横丁を築こうとしている。

そんなやりとりを繰り返しながら、素人が書くブログの”愛嬌”を見事に留めながら、読み手に優しく魅力的な文章に整えてもらった。特に、ところどころに入る擬音がリズミカルで心地いい。

さらに文章の仕上げに今回は校正の方にも目を通していただきました。

これまた、いまいちピンとこなかった仕事。(とにかく出版関係のことを知らないだけか)
数カ所の赤ペンではあったけど、僕&浅見さんの愛嬌を残しつつ、段違いに読みやすい文章に仕上がった。

こうして、村尾さんのグラフィック、原田さんの写真をベースに、浅見さんが大枠を考案しそしてまとめ上げたカタログが、こちら!

「カッコいい写真を撮ってもらいたい」「印刷したい」「ホームページを作りたい」と、ポツリポツリと出るアイディアを、点のままでなく、整理してまとめ上げる、これこそが編集者かぁ〜と感嘆しました。

このカタログをもとにこのホームページが出来上がったわけですが、やっぱり印刷物で見てもらいたい。写真の質感もしかりグラフィックの入り方も良いので。
実は21SSのデリバリーには、靴に同梱してあります。このタイミングで靴を購入された方はラッキーということで。
今年1月〜4月までのお届けのオーダー分にも同梱します。

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部数限定です。